理論物理学の諸問題、特に量子力学的多体問題、あるいは相対論的 場の理論における近似的な理論的扱いとして、摂動論以外には時間依存変分法が有力 な方法の一つである。ここでは、その基本的な考え方と実際の物理系への適用を簡単 に紹介した後、現実の物理系と離れた簡単なボソン系で、Glauber のコヒーレント状 態を拡張した近似的な量子力学的状態構成法の一つの可能性を与える。そこでは Heisenberg-Weyl 代数 h_4の、いわゆる量子q変形が現れることを指摘する。また、 Schwinger boson 表示で su(2)、su(1,1)といったLie 代数を考える際には我々の変 形ボソンスキームで、いわゆるq変形されたsu(2)、su(1,1)代数構造が現れることを あわせて指摘する。