自由モノイド上の準同型写像を substitution と呼ぶ.与えられた substitution から substitution dynamical system と呼ばれる記号力学系を考 えることができ,ある手法を用いるとそれを幾何学的に実現化した Rauzy fractal を得る. 一方,連分数展開が最終的に周期的になる場合,自由群上の同型写像が対応する ことが伊藤氏・安富氏によって知られている.今回は,彼らが与えた同型写像に 対し,substitution に対する手法を拡張して Rauzy fractal を構成する方法に ついて紹介したい.