式を展開する(expand)

前節までの説明だけで、多分簡単な式の計算などは自由にできると思いますが、 一つだけ覚えておきたいのは、expand という命令です。 これは、与えられた式を展開して、簡単にします。 例えば、$(x+y)^2$ は、そのままでは、

(x+y)^2;
                                        2
                                 (x + y)

と、この形のままで処理しようとしますが、expand を使うと、 次のように展開してくれます。

expand((x+y)^2);

                                       2    2
                              2 x y + x  + y

expand が有効なのは文字式だけではありません。 例えば、

x:=(1+sqrt(5))/2;
y:=(1-sqrt(5))/2;

としたあと、$xy$ を計算しようとして、x*y を入力すると、

 x*y;

                       /        1/2 \ /  1/2       \
                       |       5    | | 5          |
                       | 1/2 - ---- | | ---- + 1/2 |
                       \        2   / \  2         /

という具合になり、歯がゆい思いをすることになります。 こういうときは、expand を用いてやればいいのです。

 expand(x*y);       

                                    -1

ああすっきり。