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: Weyl 環の localization をとると : Weyl algebra : 正標数のWeyl 環の自己準同型

ultra filter による標数 0 への移行

全小節の結果と、ultra filter の議論を使えば、 $ \QU $ 上の Weyl 環 $ A_n(\QU )$ にたいして symplectic 構造

$\displaystyle d T_1 \wedge d U_1
+d T_2 \wedge d U_2 +\dots
+ d T_n \wedge d U_n
$

をそなえたアフィン空間 $ A_n(\QU )$ を標準的に対応させることができる。 これは量子力学などで「 $ h\to 0$ の極限により古典化する」手法に似ているが、 大きな違いはこちらの手法が「標準的」であることである。 すなわち、我々のsymplectic 構造は、Weyl 環 $ A_n$ と、 その $ \QU $-構造のみから決まる。このことは Weyl 環の「貼り合わせ」 に十分大きな利益をもたらす。



平成17年5月17日