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ポイントを図に書き入れる

デザイン定規で描画する際に必要なデータをまずそろえます。 実際に描いた手順をよく思い浮かべれば良いでしょう。

  1. 大円の中心。これは原点とします。
  2. 大円の半径。これは基準の長さ $ 1$ とするのが便利でしょう。
  3. 小円の半径。 $ r$ とします。
  4. 小円の「鉛筆をいれる穴」の位置。これは小円の中心から $ a r$ 離れている としましょう。もちろん $ 0<a<1$ です。

製図するときに必要なデータ。

  1. 図の $ t$ 。これは基本になるパラメータです。
  2. 図の $ \alpha$ 。これは $ t$ から求まるはずの数です。

では $ \alpha$ をどうやって求めれば良いでしょうか。 そのためには、「滑べらずに動かす」ということを表現することになります。 結果だけ書くと、

$\displaystyle \alpha r=$(小円の弧 $AB$ の長さ)$\displaystyle =$   (大円の弧 $A_0 B$ の長さ) = $t$$\displaystyle .
$

さて、

  $\displaystyle \overrightarrow{OC}=r(\cos(t),\sin(t))$    
  $\displaystyle \overrightarrow{CA}=ar(\cos(t-\alpha),\sin(t-\alpha))$    

ですから $ A$ の座標は

% latex2html id marker 850
$\displaystyle (1-r)(\cos(t),\sin(t))+ a r (\cos(s t),\sin(s t))
\qquad ($$\displaystyle \text {但し} s=1-\frac{1}{r})
$

となります。これが内トロコイドのパラメータ表示です。 つぎの話題に移る前に、 この表示のうち、どの変数が動いて、どの変数が固定されているか しっかり確認してください。



2008-07-28