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代数学I特論要約 No.2

今日のテーマ

\fbox{体 ${\mathbb {F}}_p$}

定理 2.1   素数 $ p$ に対して、 $ {\mbox{${\mathbb{Z}}$}}/p {\mbox{${\mathbb{Z}}$}}$ は体である。

この体を、 $ {\mathbb{F}}_p$ と書く。

$ {\mathbb{F}}_p$ は次の意味で基本的である。

命題 2.2   体 $ K$ にたいして、次のいずれかが成り立つ。
  1. どんな正の整数 $ n$ にたいしても、 % latex2html id marker 712
$ n_K\neq 0$. このとき $ K$ $ \mbox{${\mathbb{Q}}$}$ を部分体として含む。

  2. ある正の整数 $ n$ に対して、$ n_K=0$、 このとき、このような $ n$ のうちで最小のものを $ p$ と書くと、$ p$ は素数で、 $ K$ $ {\mathbb{F}}_p$ を部分体として含む。

(正の整数 $ n$ にたいして、 $ \underbrace{1_K+1_k+\dots +1_K}_{n}$ のことを $ n_K$ とかく)

問題 2.1   100 以上の素数 $ p$ と、% latex2html id marker 741
$ \sqrt{p}$ 程度の大きさの整数 $ a$ を自分で適当に 決めて、 $ {\mathbb{F}}_p$ での $ a$ の逆数を求めなさい。(他の人と同じ例にならないように 留意すること。)



平成16年10月11日