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代数学III 要約 No.11
今日のテーマ
定義 11.1

が

のガロア拡大のとき、

の部分群

に対して、
とおく。
これは

と

の中間体である。
つぎのことはすぐにわかる。
補題 11.1
上の定義の仮定のもとで、
は
のガロア拡大である。
さらに、
は自然に
の部分群とみなせる。
今日示したい重要な事実は、
が実は
と一致することである。
(下の定理 11.1.)
そのためにつぎの補題を用いる。証明には「
による対称化(平均化)」の
テクニックを用いる。
補題 11.2
は
のガロア拡大であるとする。
任意の
と
の部分群
に対して、
-係数のモニックな多項式
で、次の性質を満たすものが存在する。
-
系 11.1
上の補題の仮定のもとで、
.
この系から直ちに、求めたかったつぎのことがわかる。
2006-12-14