一次近似、二次近似。(まとめ)
の微分とは、
の一次近似のことなのであった。
言い換えると、ベクトル
と
とに対して、
微分を一次近似の言葉で解釈することにより、様々な公式が理解しやすくなり、 覚えやすくなる。これは一変数でもそうで、例えば、
は
と
という一次近似の合成として理解できる。
のテイラー展開とは、さらに高次の項も含めて近似を良くすることに相当する。
例えば、
の二次近似は
である。 とくに、二変数では、
![]() |
![]() |
|
![]() |
が成り立つことを意味している。これは、
教科書の``定理4.11(極値の判定法)''はその考えに基づいており、 証明の考え方は一変数の場合に準ずる。
但し二次形式の扱い方という高次元の問題が残っていた。 これについては線形代数学で扱う(かも知れない。)
二変数二次形式は例外的にやさしい。これは本質的に一変数の二次式を 扱うのと同等に扱えるからである。たとえば
はそれぞれ
に対応している。(この考え方は式の斉次化、非斉次化の話として一般化される。)
※レポート問題 (期限:次の講義の終了時まで。)
をみたす