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代数学III要約 No.15
例題
,
とおくとき、
,
ならば
[証明]
次のステップで証明する。
-



-

-



.
-


は
のガロア拡大であって、
その拡大次数は
.
-


の元
は
の行き先
(
の二通り。)
と
の行き先
(
の二通り)
により定まる。しかも、それら (
) 4通りの組み合わせは
すべてガロア群の元
として現れる。
-

の
ベクトル空間としての基底として
を取ることができる。
-
なら、 ガロア群


の元で、
を動かさないものは、
ガロア群の単位元(恒等写像)に限る。
上のように、ガロア理論を知った上でなら、次の補題の内容が分かりやすくなる。
(この補題自体は、ガロア理論の構築そのものに必要であったので、
ガロアの基本定理(ガロア対応)を用いずに証明する必要があった。)
補題 15.1 (補題7.8再掲)

は無限個の元を持つ体とする。

上の代数的な元

が、ともに

上分離的ならば
をみたす

が少なくともひとつ存在する。
2011-01-31