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いよいよ収束性の定義を述べよう。
 が実数
 が実数  に収束するとは、
 に収束するとは、
 
がなりたつときに言う。
 を
 を
 
で定義するとき、
 は何かある値に収束するだろうか。
定義に基づいて理由を述べて答えなさい。
 は何かある値に収束するだろうか。
定義に基づいて理由を述べて答えなさい。
(証明) 背理法で、 がある数
 がある数  に収束したとする。
収束の定義の
 に収束したとする。
収束の定義の  として
 として 
 を採用しよう。
ある
 を採用しよう。
ある  が存在して、
 が存在して、
|  ならばいつでも  | (※) | 
 として
 として 
 より大なる
 より大なる  の倍数、たとえば、
 の倍数、たとえば、 をとると、
をとると、
 
がわかり、
 として
 として 
 より大なる数で、
 より大なる数で、  の倍数でないもの、たとえば、
 の倍数でないもの、たとえば、
 をとると、
をとると、
 
がわかる。
 
となって矛盾である。
よって、 はいかなる値にも収束しない。
 はいかなる値にも収束しない。
 を
 を
 
で定義するとき、
 は何かある値に収束するだろうか。
定義に基づいて理由を述べて答えなさい。
 は何かある値に収束するだろうか。
定義に基づいて理由を述べて答えなさい。
 は 0
 に収束する
 は 0
 に収束する
(証明)
与えられた 
 
   
 にたいして、
 にたいして、
 として、
 として、
 より大きい整数を一つとっておく。
(そのようなもの(すなわち与えられた実数よりも大きな整数)
が存在することは、「アルキメデスの原理」として
保証されているが、マアさしあたっては当り前だと思っても良い。)
 より大きい整数を一つとっておく。
(そのようなもの(すなわち与えられた実数よりも大きな整数)
が存在することは、「アルキメデスの原理」として
保証されているが、マアさしあたっては当り前だと思っても良い。)
この  が収束の定義の
 が収束の定義の  の役割を果たすことを示そう。
実際、
 の役割を果たすことを示そう。
実際、  なる任意の
 なる任意の  にたいして、
 にたいして、
 が
 が  の倍数なら、
 の倍数なら、
 
 が
 が  の倍数でないなら、
 の倍数でないなら、
 
となって、いずれの場合にせよ
 が成り立つからである。
 が成り立つからである。
 を
 を
 
で定義するとき、
 は何かある値に収束するだろうか。
定義に基づいて理由を述べて答えなさい。
 は何かある値に収束するだろうか。
定義に基づいて理由を述べて答えなさい。
念のためアルキメデスの原理のステートメントを述べておこう。
 ("ちり")と
 ("ちり")と  ("山") とに対して、
ある正の整数
 ("山") とに対して、
ある正の整数  であって、
 であって、
 
を満たすものが存在する。
全体を  で割っておけば、次のように言い換えてもよい:
どのような実数に対しても、それよりも大きな正の整数が
存在する。
 で割っておけば、次のように言い換えてもよい:
どのような実数に対しても、それよりも大きな正の整数が
存在する。
 
 
 
 
