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論理と集合要約 No.6

第6回目の主題 : \fbox{集合の演算}

正の実数 $ r$ に対して、 $ B_{r}=\{(x,y)\in$   $ \mbox{${\mathbb{R}}$}$$ ^2; x^2+y^2<r^2\}$ , $ {\bar B}_{r}=\{(x,y)\in$   $ \mbox{${\mathbb{R}}$}$$ ^2; x^2+y^2<r^2\}$ とおく。

問題 6.1  

$\displaystyle \bigcup _{n=1}^\infty (0, n)=(0,+\infty)
$

であることを示しなさい。

問題 6.2  

$\displaystyle \bigcap_{n=1}^\infty (0, \frac{1}{n}) =\emptyset
$

であることを示しなさい。

問題 6.3  

$\displaystyle \bigcap_{\epsilon>0} (-\infty, 1+\epsilon) =(-\infty, 1]
$

であることを示しなさい。

問題 6.4  

$\displaystyle \bigcap_{\epsilon>0} B_{1+\epsilon}
=\{(x,y)\in$   $\displaystyle \mbox{${\mathbb{R}}$}$% latex2html id marker 863
$\displaystyle ^2; x^2+y^2\leq 1\}
$

が成り立つことを示しなさい。


$ v=(v_1,v_2,\dots,v_n) \in$   $ \mbox{${\mathbb{R}}$}$$ ^n$ にたいし、そのノルムを

% latex2html id marker 869
$\displaystyle \vert\vert v\vert\vert=\sqrt{v_1^2+v_2^2+ \dots + v_n^2}
$

で定義する。このとき、 $ v=(v_1,v_2,\dots,v_n) \in$   $ \mbox{${\mathbb{R}}$}$$ ^n$ , $ w=(w_1,w_2,\dots, w_n)$ にたいして、

% latex2html id marker 877
$\displaystyle \vert\vert v+w\vert\vert \leq \vert\vert v\vert\vert +\vert\vert w\vert\vert
$

がなりたつ。(三角不等式。)

一般に、 $ a\in$   $ \mbox{${\mathbb{R}}$}$$ ^n$$ r>0$ に対して、

$\displaystyle B_r(a)=\{ x \in$   $\displaystyle \mbox{${\mathbb{R}}$}$$\displaystyle ^n; \vert\vert x-a\vert\vert< r\}
$

($ a$ を中心とする半径 $ r$ のボール。)とおく。

問題 6.5   $ v\in$   $ \mbox{${\mathbb{R}}$}$$ ^n$ の ノルムを $ R$ とおくと、

$\displaystyle B_r(v) \subset B_{(R+r)}(0)
$

が成り立つことを証明せよ。

$ \mbox{${\mathbb{R}}$}$$ ^n$ の部分集合 $ U$

$\displaystyle \forall x \in U \exists r \in$   $\displaystyle \mbox{${\mathbb{R}}$}$$\displaystyle _{>0} B_r(x) \subset U
$

を満たすとき、(通常位相に関して)開集合であると呼ばれる。 開集合とは、「境界を含まない集合」ということの数学的な表現である。

「境界」という言葉自体も数学的に表現できるが、 ここではそこまでは踏み込まないことにする。

問題 6.6   開球 $ B_1(0)$ は開集合であることを示しなさい。

問題 6.7   閉球 $ \bar{B}_1(0)$ は開集合ではないことを示しなさい。

問題 6.8   $ \mbox{${\mathbb{R}}$}$$ ^2$ の部分集合 $ \{(x,0) ; x \in$   $ \mbox{${\mathbb{R}}$}$$ \}$ は開集合ではないことを示しなさい。



2011-06-10