計算機数学 No.6

第6回目の主題 :

◎ 数式のスタイルいろいろ。

1. $ でくくる: 地の文で数式を書くときに使用する。
   
   
2. $$ でくくる(display math.): 改行のあと、式が中央に バーンと置かれて、また改行が入る。 $$...$$ のかわりに \[...\] でくくってもよい。

積分区間の書き方

• $\int_a^b f(x) dx$ で $\int_a^b f(x) dx$ が。
• $\int_a^\infty f(x) dx$ で $\int_a^\infty f(x) dx$ が。
• $\int_{K}^{M+L} f(x) dx$ で $\int_{K}^{M+L} f(x) dx$ が得られる。 この例の M+L のようにひとまとまりにしたいものは{} で囲うと良い。 (他の場所でも応用できる。)

◎ 複数行に渡る数式の書き方

1. amsmath パッケージが必要。

   \documentclass{ほげほげ}

   の次の行に

   \usepackage{amsmath}

   と書こう。

2. \begin{align}
   aaa & bbb \\
   xxx & yyy \\
   zzz & www
   \end{align}
   

   のように書けばよい。改行は \\. 揃うところは &で指定する。 行頭で揃えたければ行頭で & だ。次のような出力になる。

   $$aaa bbb$$ (6.1)

   $$xxx yyy$$ (6.2)

   $$zzz www$$ (6.3)

   
   

3. 行番号が邪魔な場合には \begin{align*} ...\end{align*} と *をつけたものを用いる。

◎ 行列の入力

1. \begin{matrix} と \end{matrix}で囲む。
2. 成分を &で区切る。
3. 改行は \\.
4. 詳しくは教科書をみよう。

◎ maxima における行列の入力。

1. wxmaxima のメニューの 「代数(A)」 → 「手入力による行列生成(E)」 から入力できる。
2. 直接 matrix([a,b,c],[p,q,r]) etc と入力しても ok.
3. wxMaxima の結果を貼り付ければ、TeX 入力の参考になる...かも?

◎ 前回、前々回と同様の要領で、線形代数学の問題を作成せよ。 さらにその答を maxima で求めよ、 問題文及び解答はTeX で作成(ks06.tex)すること。 maxima の入出力は verbatim を用いて貼りこむのが望ましい。 (maxima の出す答に疑問がある場合はとくに。)

1. 行列 $A,B$ (各自で指定)の積を求める問題。
2. $3\times 3$ -行列 $A$ (各自で指定)の逆行列を求める問題。 (maxima で逆行列は invert(A) で求められる。)
3. (この問題は線形代数学の問題ではないが、前回の復習である。)
   $$\int_{0}^{y^2+1} \frac{1}{x^2+x+7} d x$$
   を求めよ。
4. $(a+b+c+d+e)^3$ を展開せよ。(答えは align を用いて 整形すること。

• タイトルは「計算機数学レポート No.6」.
• メール本文には必ず学籍番号を記入すること。 (アドレスが学籍番号の場合は書かなくても良い。)
• ks06.dvi か ks06.pdf を添付すること。
• 解決できない問題がある場合には、その旨メール本文に記入してください。 その場合は .tex ファイルも添付してあると助かります。

(☆)パーセント記号 % で始まる行は TeXでは無視される。 (文の途中に % を書いた場合にはそれ以降文末までがTeX に無視される。) TeX で間違えた部分を消したくなった時にはまず深呼吸して落ち着き、 いらなそうな部分を%でコメントアウトしてからコンパイルしてみよう。 いらないところを消すのは全部がうまく行ってからで十分である。