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論理と集合要約 No.真9

第9回目の主題 : \fbox{復習}

◎ 「Pならば Q」 の否定は、「P かつ (not Q)」。

問題 真 9.1  
  1. $ \forall x \in$   $ \mbox{${\mathbb{R}}$}$$ \ x>3 \implies x>5$ 」 を日本語に直しなさい。。
  2. $ \forall x \in$   $ \mbox{${\mathbb{R}}$}$$ \ x>3 \implies x>5$ 」 は正しいだろうか。
  3. $ \forall x \in$   $ \mbox{${\mathbb{R}}$}$$ \ x>3 \implies x>5$ 」 の否定を記号で書きなさい。
  4. $ \forall x \in$   $ \mbox{${\mathbb{R}}$}$$ \ x>3 \implies x>5$ 」 の否定を日本語に直して書きなさい。

問題 真 9.2 (6.3)   集合 $ X,Y,Z$ に対して、 $ X \subset Y \implies Z \setminus X \supset Z \setminus Y$ を示しなさい。

問題 真 9.3 (6.4)   集合族 $ \{A_i\}, \{B_i\}$ が与えられた時、包含関係

$\displaystyle (\cup A_i) \setminus (\cup B_i) \subset \cup (A_i \setminus B_i)
$

および

$\displaystyle (\cap A_i) \setminus (\cap B_i) \supset \cap (A_i \setminus B_i)
$

を示しなさい、

&dotfill#dotfill;

定義 真 9.1   集合 $ X,Y$ に対して、 $ X\times Y=\{(x,y)\vert x\in X,y\in Y\}$ のことを $ X$$ Y$直積集合と呼ぶ。

定義 真 9.2 (7.3)   写像 $ f:X\to Y$ に対してそのグラフ

$\displaystyle \Gamma_f=\{ (x,f(x)) \vert\ x \in X\} \subset X\times Y
$

で定義する。

例 9.3   [7.2] つぎの各々はそれぞれ(別々の)写像である。(そのグラフは???)
  1. % latex2html id marker 1449
$ f_\theenumi:$$ \mbox{${\mathbb{R}}$}$$ \ni x \mapsto x \in$   $ \mbox{${\mathbb{R}}$}$
  2. % latex2html id marker 1454
$ f_\theenumi:$$ \mbox{${\mathbb{R}}$}$$ \ni x \mapsto x^2 \in$   $ \mbox{${\mathbb{R}}$}$
  3. % latex2html id marker 1459
$ f_\theenumi:$$ \mbox{${\mathbb{R}}$}$$ _{>0} \ni x \mapsto x^2 \in$   $ \mbox{${\mathbb{R}}$}$
  4. % latex2html id marker 1464
$ f_\theenumi:$$ \mbox{${\mathbb{R}}$}$$ _{>0} \ni x \mapsto x^2 \in$   $ \mbox{${\mathbb{R}}$}$$ _{>0}$
  5. % latex2html id marker 1470
$ f_\theenumi:{\mbox{${\mathbb{Z}}$}}\ni n \mapsto 2 n \in \mbox{${\mathbb{R}}$}$
  6. % latex2html id marker 1472
$ f_\theenumi:{\mbox{${\mathbb{Z}}$}}\ni n \mapsto 2 n \in {\mbox{${\mathbb{Z}}$}}$

&dotfill#dotfill;

問題 真 9.4 (8.1)   $ f:$$ \mbox{${\mathbb{R}}$}$$ \ni x \mapsto 2 x+1 \in$   $ \mbox{${\mathbb{R}}$}$ の逆写像を求めよ。

問題 真 9.5 (8.2)   つぎのことをそれぞれ示しなさい。
  1. $ {\mbox{${\mathbb{Z}}$}}_{>0}$ から $ {\mbox{${\mathbb{Z}}$}}_{>0}\setminus \{1\}$ への全単射が存在する。
  2. $ {\mbox{${\mathbb{Z}}$}}$ から $ 2 {\mbox{${\mathbb{Z}}$}}$ への全単射が存在する。
  3. $ {\mbox{${\mathbb{Z}}$}}$ から $ {\mbox{${\mathbb{Z}}$}}_{>0}$ への単射が存在する。
  4. $ {\mbox{${\mathbb{Z}}$}}_{>0}^2$ から $ {\mbox{${\mathbb{Z}}$}}$ への単射が存在する。
  5. $ {\mbox{${\mathbb{Z}}$}}^2$ から $ {\mbox{${\mathbb{Z}}$}}$ への単射が存在する。
  6. 任意の整数 $ n$ にたいして、 $ {\mbox{${\mathbb{Z}}$}}^n$ から $ {\mbox{${\mathbb{Z}}$}}$ への単射が存在する。
  7. $ \mbox{${\mathbb{Q}}$}$ から $ {\mbox{${\mathbb{Z}}$}}$ への単射が存在する。

問題 真 9.6 (再)   $ X={\mbox{${\mathbb{Z}}$}}$ , $ Y={\mbox{${\mathbb{Z}}$}}$ とおく。 写像 $ f :X \ni x \to 2 x \in Y$ $ g :Y \ni x \to \lfloor x/2 \rfloor \in X$ にたいして、

  1. $ g \circ f={\operatorname{id}}_X$ であることを示しなさい。
  2. % latex2html id marker 1534
$ f \circ g \neq {\operatorname{id}}_Y$ であることを示しなさい。
  3. $ f$ , $ g$ はそれぞれ全射、単射、全単射だろうか。

上の例のように、 $ g\circ f={\operatorname{id}}$ を満たすとき、$ g$$ f$左逆写像で あるという。($ g$ からみれば $ f$$ g$右逆写像である。このとき、 $ g$ が全射で $ f$ が単射であるのがわかることに注意しておこう。 )

問題 真 9.7   $ g_1: {\mbox{${\mathbb{Z}}$}}\to {\mbox{${\mathbb{Z}}$}}$

\begin{displaymath}
g_1(n)=
\begin{cases}
n/2 &\text{($n$ が偶数の時)} \\
0 &\text{($n$ が奇数の時)}
\end{cases}\end{displaymath}

と定義すれば、 問題 9.6$ f$ に対し $ g_1 \circ f={\operatorname{id}}_{\mbox{${\mathbb{Z}}$}}$ が成り立つことを示しなさい。

問題 真 9.8   $ f_1: {\mbox{${\mathbb{Z}}$}}\to {\mbox{${\mathbb{Z}}$}}$

$\displaystyle f_1(n)= 2 n +1
$

と定義すれば、 問題 9.6$ g$ に対し $ g \circ f_1={\operatorname{id}}_{\mbox{${\mathbb{Z}}$}}$ が成り立つことを示しなさい。

定義 真 9.4   写像 $ f:X\to Y$ が与えられているとき、
  1. $ X$ の部分集合 $ A$ に対して、その $ f$ による (順像とも言う) $ f(A)$

    $\displaystyle f(A)=\{ f(x) \vert x \in A\}
$

    で定義する。

  2. $ Y$ の部分集合 $ B$ に対して、その $ f$ による逆像 $ {f}^{-1}(B)$

    $\displaystyle {f}^{-1}(B)=\{ x \in X ; f(x)\in B\}
$

    により定義する。

逆写像と同じ記号 $ {f}^{-1}$ を使っているけれども、 集合の逆像は $ f$ の逆写像が存在しない場合においても定義される ということに 注意しておこう。

問題 真 9.9   $ f:$$ \mbox{${\mathbb{R}}$}$$ \ni x \mapsto x^2 \in$   $ \mbox{${\mathbb{R}}$}$ に対して、
  1. $ f(\{1,2\}) $ を求めよ。
  2. $ f(\{-3,3,5\})$ を求めよ。

問題 真 9.10   $ f:$$ \mbox{${\mathbb{R}}$}$$ \ni x \mapsto x^2 \in$   $ \mbox{${\mathbb{R}}$}$ に対して、
  1. $ {f}^{-1}([1,2]) $ を求めよ。
  2. $ {f}^{-1}(\{1\}) $ を求めよ。
  3. $ {f}^{-1}(\{2\}) $ を求めよ。
  4. $ {f}^{-1}(\{-1\}) $ を求めよ。


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2015-06-17