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微分積分学基礎 No.5要約

今日のテーマ:微分

定理 5.1   実数 $ a$ を含む区間上で定義された関数 $ f,g$ にたいして、 もし$ f,g$$ a$ で微分可能ならば、次が成り立つ。
  1. 定数 $ c$ に対し、 $ (cf)'(a)=c \cdot (f'(a))$ .
  2. $ (f+g)'(a)=f'(a)+g'(a)$
  3. $ (f-g)'(a)=f'(a)-g'(a)$
  4. $ (f \cdot g)'(a)= f'(a) g(a)+ f(a) g'(a)$
  5. % latex2html id marker 790
$ g(a)\neq 0$ ならば、 $ (1/g)'(a)= \frac{- g'(a)}{g(a)^2}$ .
  6. % latex2html id marker 794
$ g(a)\neq 0$ ならば、 $ (f/g)'(a)= \frac{f'(a)g(a)- f(a) g'(a)}{g(a)^2}$ .

定理 5.2   実数 $ a$ を含む区間上で定義された関数 $ f$ と、$ f(a)$ を含む 区間上で定義された関数 $ g$ にたいして、次が成り立つ。

$\displaystyle (g(f(x)))'(a)=g'(f(a)) f'(a)
$

定理 5.3   実数 $ a$ を含む区間上で定義された単調関数 $ f$ が与えられているとする。 $ f$$ a$ で微分可能で、 % latex2html id marker 826
$ f'(a)\neq 0$ なら、$ f$ の逆写像 $ g$ に対して、

$\displaystyle g'(f(a))=\frac{1}{f'(a)}
$

が成り立つ。

合成関数や逆関数の微分は概念的にはそれほど難しいところはないが、 なれないと実際の計算には戸惑うことが多い。

例 5.4 (逆関数の微分の例)  
  1. $ \log(x)' =\frac{1}{x}$ .
  2. $ (\operatorname{Tan}^{-1}(x))'=\frac{1}{1+x^2}$ .
  3. % latex2html id marker 843
$ (\operatorname{Sin}^{-1}(x))'=\frac{1}{\sqrt{1-x^2}}$ .



2017-05-10