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1=9

代数学 IA No.9要約

\fbox{今日のテーマ} 《正規部分群・剰余群》

定理 9.1   $ G$ を群、$ H$ をその部分群とする。$ G/H$ に次のような乗法を定めて群にしてやりたい 。

$\displaystyle \overline{a} \overline{b} =\overline{ab}
$

($ \bar ?$$ ?$$ G/H$ でのクラス。) これが、代表元の取りかたによらずにうまくいって、$ G/H$ が実際に群にな るためには、$ H$ が正規部分群である事が必要十分である。

実際には、「必要十分」のうち、「十分」のほうがよく用いられる。すなわち、

定理 9.2   $ G$ を群、$ N$ をその正規部分群とする。$ G/N$ は上の定理の乗法により 群の構造をもつ。

定義 9.3   上の定理で得られる群 $ G/N$ を、$ G$$ N$ による剰余群(もしくは商群) とよぶ。



2017-06-12