計算機数学 No.5

第5回目の主題 : \fbox{TeXによる数式の入力(3),maxima}

◎maxima の利用の前に

逸見先生による maxima manual もあります。こちらはすぐ使うという わけではありませんが、便利だと思うので時間が空いたときにダウンロードしてください。

http://www.math.kochi-u.ac.jp/docky/kogi/ から

2018年度1学期 →(計算機数学の欄の)「逸見先生によるmaxima manual 」 のところにあります。

◎データ実行防止(DEP: Data Execution Prevention)

Windows XP SP2以降で導入されたデータ実行防止を有効にしている場合、Maximaが起動しない場合があるようです。 「システムのプロパティ→詳細設定→パフォーマンス→データ実行防止」で、 maxima.exeをデータ実行防止から除外しておく必要があるかもしれません。

◎ wxmaxima の実行

  1. maxima をデフォルト通りインストールしていれば、デスクトップに wxMaxima のアイコンがあるので、これをダブルクリックする。
  2. 「今日のヒント」は「起動時にヒントを表示する」の チェックを外して閉じてしまうとよい。あとから見たくなったらヘルプ(H) →ヒントを表示(T)で見られる。
  3. もしデスクトップにアイコンがなければ c:\maxima5.41.0\wxmaxima のところにあるwxmaxima.exe のリンクを作ってデスクトップにおいておくと良い。
  4. wxMaxima 16.12.0 [無題*] の白いところに 123*456 と書いてみよう。 同時にいろんなことが起きる。(%i1)という赤い字が 現れたりetc...
  5. shit+enter (もしくは ctrl + enter でもよい。) で計算結果が出力されるはずだ。やってみよう。
  6. $ (x+y)**3$ と印字して shift+enter
  7. うまく $ (y+x)^{3}$ と印字できたら、その下に expand(%) と書いて shift+enter してみよう。
  8. うまく展開できたら、さらにその下に tex(%) とうって shift+enter.
  9. つつがなく打てれば、見たことがあるようなTeX形式の文字列が 出てくる。この部分をコピペすれば、労なくTeX の打ち込みが進む
  10. 以上がうまくできれば、とりあえずは動作確認終了。

◎以下は高校レベル1の問題である。 問題が易しくなり過ぎない範囲で出てくる数値を変更してから その答を maxima で求め、 問題文及び解答をTeX で作成(ks05.tex)し、 メールせよ。


  1. $ f_1=(x+y)^5$ とおく。 $ f_1$ を展開せよ。 (項の順序は問わない。)
  2. $ f_2(x)=\sin(x^2)$ とおく。 $ f_2$$ x$ で微分せよ。
  3. $ f_3(x)=\frac{1}{x^2+1}$ とおく。 $ \int f_3(x)d x$ をもとめよ。
  4. 上の $ f_3$ について、不定積分 $ \int_0^{\infty} f_3(x)d x$ をもとめよ。


気をつけてほしい点:(TeX 側)
  1. $ \sin,\cos$$sin,cos$ ではなく $\sin,\cos$ とうつ。
  2. $ f'(x)$ のように、プライムを用いたいときは $f'(x)$ と打つ。
  3. $ \frac{d}{d x } f(x)$ を打つには、通常の分数$\frac{d}{dx} f(x)$を用いる。
  4. 積分記号は $\int$
  5. 定積分は $\int_a^b$
  6. 無限大は $\infty$

気をつけてほしい点:(maxima 側)

  1. $ f=\sin(x)$ とおく、のように「おく」のは $ :$ (コロン)をもちいる。
    f: sin(x)
    
    のような具合。
  2. $ x^2$ などべき乗は ruby と同じで x**2 という具合に ** を用いるか、TeX と同じように x^2^を 用いても良い。(節操がない?ありがたい?)
  3. $ \sin x,\cos x $ は通常のように sin(x),cos(x) でok. (括弧を忘れないこと。)
  4. 微分は diff(f,x)
  5. 積分は integrate(f,x)
  6. 定積分は integrate(f,x,a,b)
  7. (定積分の区間の端としての)無限大は inf
  8. $ \pi$, $ e$ はそれぞれ %pi, %e
  9. 逸見先生のマニュアルを開き、ctrl+F でintegrate を検索してみればよく分かる。

  • タイトルは「計算機数学レポート No.5」.
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