体論要約 No.12

(前回は、Galois の基本定理の骨格を説明しました。今回は、補足的に、肝になる部分をかんたんに説明したいと思います。)

補題 12.1 (補題10.2 と同じもの。)   1#1 は体であるとし、 2#21#1 のガロア拡大とする。 3#3 をガロア群、 4#4 をその部分群とする。このとき、
  1. 5#51#12#2 の中間体である。
  2. 6#6.

証明. (1) は省略する。

(2) 8#8 such that 9#9.

10#10

とおくと、 11#11 であって、モニックであることがわかる。 12#12 であるから、 13#13.

つぎに 14#141#1 上の 最小多項式を 15#15 とおくと、 定義により 16#16であり、そこからさらに任意の 17#17 に対して 18#18 であることがわかるから、19#19 。 次数の関係から 20#20. 21#21ARRAY(0x56398b76fb50) 7#7

補題 12.2   1#1 は体であるとし、 2#21#1 のガロア拡大とする。 3#3 をガロア群とする。このとき、2#21#1 の間の任意の中間体 22#22 に対して、
  1. 2#222#22 のガロア拡大である。
  2. 8#8 such that 23#23.
  3. 24#24 (25#2514#141#1 上の最小多項式)

証明. (1) 定義をみよ。

(2) 27#27 のときは補題 7.10 を用いる。有限体のときについては ここでは詳しくは述べない ( 2#2 も 有限体であることから、28#28 が有限巡回群であることがわかり、 そのことからすぐにわかる。)

(3)

29#29($&gamma#gamma;$ の $K$ 上の共役30#30

を考えると、31#31 は全単射である。(定理2.9を用いる). 26#26

補題 12.3   ガロア対応


32#32

において、33#3322#22 に対応する時、 右辺の 34#34 に対応するのは 35#35 である。 すなわち 36#36