正の整数
にたいして、つぎのような判定法が考えられます。
Carmichael 数 の判定 |
---|
次のようなことを繰り返し行う。
-
の元 をランダムにとる。
か否かをチェックする。(
ならばもちろん
はCarmichael 数 ではない。)
これを例えば100回行って、いつもチェックが成功すれば、
がCarmichael 数でも素数でもないのに
そんなことが起こる確率は 以下である。
|
証明.
群論を用いる。

がもし Carmichael 数 ではないならば、

の部分集合
は

の部分群であり、したがって

がもし Carmichael 数 ではないならば、

の部分集合
は

の部分群であり、したがって
は

より大きい整数である。
もし、ランダムに

の元をとれば、それが

に入る確率は
多く見積もっても

以下である。
上のことから、与えられた数が Carmichael 数であるか否かは
すばやく判定できる確率アルゴリズムがありますが、
Carmichael 数は数が少ないため、次のことは問題として残ります。
問題 2.1
与えられた数

に対して、

より大きなCarmichael 数のうち最小のものを
(

の多項式程度の時間で)求める確率的アルゴリズムは存在するか?
<a href="https://oeis.org/A002997">オンライン整数列大辞典</a>
には、Carmichael 数の最初の数十個が書いてあります。
それによれば、最初のCarmichael 数は561 のようです。