: ultra filter による標数 0
: Weyl algebra
: Weyl algebra
標数 の体 を考える。
簡単のため、 は完全体であると仮定しよう。
Weyl 環の-代数としての自己準同型があると、
それは中心 の -代数自己準同型を定める。
(このことは自明ではない。
詳しくは [6]に
書いたのでそちらを御参照頂きたい。)
さらに、 の「-乗根」を
とすると、 上の
-次元(自明)ベクトル束の接続 を から定めることが
できる。
次の命題が成り立つ。
PROPOSITION 4.2
[
7]
は標数
の体であるとする。
なる
-代数準同型が与えられているとする。
を
に付随して決まる
morphism とする。
で「ゲージ変換」をあらわすと、
つぎのような等式が成り立つ。
(4.1) |
|
ここに、
はつぎの微分方程式の一意的な解である。
where
,
上の命題で、
や
となっているのは
「 の や の偏微分」と言う意味ではない。
単に、-形式 の成分を区別するための suffix である。
物理では時おり見掛けるが、すこしよくない記号だったかも知れない。
(かと言って他によい記号法は見当たらないようにも思える。)
上の命題の微分方程式が面白い微分方程式で、これは例えば で
で定まる についても使える。
実はこの に対する は etale ではなく、上の微分方程式を得る前には
このような例がどのぐらいあるのかわからなかった。
微分方程式が得られたあとでは、次数の関係を吟味することにより、
の(多項式としての)次数が より十分小さければ、 は etale で、
なおかつ 接続 は保存される。
すなわち、Weyl 環にたいして を対応させるやり方は、 なら
「標準的」であると言ってよい。
この 接続 の曲率は
である。
平成17年5月17日